三日堂ベトナム情報局

執筆担当
ジャアク商会ベトナム支局長
石原文春


2002年3月のバックナンバー
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●2002年03月29日(金)
3月29日(金)はれ
 某プロジェクトのための調査でグループインタビューをした。大きなホテルのボールルーム2部屋を借りて、片方に10人がけのテーブルと隠しカメラを2つつけ、もう一つの部屋でどんなことが話されているのかモニターを通して見るわけだ。
 2つの要素の違うグループを午前と午後に分けて集め、話をしてもらう。といっても勝手に話させるんじゃあなくて、司会者があらかじめ決めた設問内容をうまく振って、話を引き出していく。
 これによって一般の人が企業や商品について思っていることや、イメージ、などがわかり、今後の広告や販促計画を作るのに役立てる。
 ところが午前中のグループは、2人しか集まらない。仕方なく2人で始めたが、それはそれで、1人に割く時間が多くなるので、詳しい意見が聞ける。問題はそれを一般の意見として取り上げていいかどうかだ。
 午後は8人集まりほぼ平均的な意見を聞くことができた。
 午前中のサンプル数が少なかったので、日を改めてもう一度やることになった。
 一日中ホテルの中にいて、冷房にあたっていたら、治りかけの風邪が悪くなったような気がする。

 市内某所で「香港製の本物のリーバイス」という怪しげなリーバイスを発見。30万ドンと、ベトナム製偽物の倍以上の値段だが、それでも安いので、本物とは思えない。
 しかし生地は薄手で柔らかく、カットも本物そっくりなので、偽物と決めつけるわけにもいかないという微妙な品物。本物とか偽物とかにはこだわらないが、安くていいものはいいので購入した。これできれいに色が落ちてくれれば儲けものだ。
●2002年03月27日(水)

3月27日(水)はれ
 ジャアク商会総帥がニコンのデジカメを買ったが、たちまち故障して「ニコンが壊れるとは。もう信じられないので、全てのニコンを売ってキャノンに替える」と言ったというニュースが入ってきたので、「そんなら中古のFMと交換レンズ群を買い取ります」というオファーをした。
 総帥の銀塩メイン機はF4で、こいつはごつくて好みじゃあないのでいらないが、サブのFMは「買ってもいいかなカメラリスト」の5番目くらいにくるので、しめしめ、と思っていた。
 そうしたらニコンが史上初の英断で海外修理全額払い戻しとなったそうで、総帥のニコン党は続くことになったようだ。
 壊れないニコンの神話は、我が愛機ニコンFで確立されたので、その後のプラスチックをたくさん使ったシリーズや、まして電子機器デジカメに至っては全く別物だと思うが、それでも他機種に比べれば丈夫なのだろうか。他機種だって、そこそこの値段のカメラはそうそう壊れはしないと思うのだが。
 ニコンに限った話ではないが、海外保証をしないというメーカーの姿勢はどうにかならないものか。これだけ多くの人が海外に行く時代に、携行して当たり前のものを海外に持っていって、たまたま運悪く壊れても、保証が聞かないというのは納得できない。だったら最初から持ち運びを想定しない商品を作ればいいし、そんな冷蔵庫みたいなものをわざわざ持っていって壊れて保証が聞かなくても、持っていった私が悪いのね、と納得できる。
 それを小型軽量、持ち運びに便利、世界標準などといって売って、こわれたら「国内だけね」ってのは明らかに矛盾している。世界中の電圧や気温、湿度などを考慮に入れて作らないでモバイルだの国際ローミングだの言ってはいけない。
 世界の都市にサービス網を作るのが無理ならば、せめて有償修理の払い戻しくらいしてほしいものである。

●2002年03月26日(火)

3月26日(火)くもり
 今日は次号の特集「ベンタン市場」の記事用写真を撮りに、取材陣とともに市場へ行く。市場の中は広くてごちゃごちゃで暑いので、なるべく行かないようにしている。だからベンタン市場に入ったのは本当に久しぶりだ。
 久しぶりに来ても、内部はさして変化がない。それでも撮影のためによく見ると、見たこともないような野菜が売られている。野菜売り場から食料品、乾物、コーヒー、香辛料、雑貨と写真を撮る。一カット一枚の節約撮影だが、フィルム1ロールはすぐになくなり、2ロールめも半分以上撮った。
 ほとんどの店はいやな顔ひとつせずに写真を撮らせてくれる。中にはわざわざ袋を開けて中身を出してくれたり、商品を並べ替えてくれたりする店もある。
 いつものようにセコニックで露出をはかるが、みんな露出計が珍しいらしく「それはなんだ?」と聞く。
 聞かれても答えるベトナム語を知らないので、「説明するのが難しい」と言って逃げる。日本語で説明したって難しいのだから、言葉を知っていてもベトナム語で説明できるとは思えない。
 カメラとセコニックを首から提げて、ウエストバックには交換レンズとデジカメ、シャツの胸ポケットにクローズアップレンズを入れて歩く。乞食や物売りが寄ってきたら、ものを盗まれないように気を遣うだけでも大変だと思っていたが、誰も寄ってこない。最近は管理が行き届いているのかもしれない。
 疲れて、外に出たらすでに12時。一時間以上もうろついていたことになる。とにかく思いっきり涼しいところに行こうということになり、「ととや」という日本食屋に昼飯に行く。
 「ととや」は一年くらい前にオープンした魚料理中心の店で、5ドルランチで一世を風靡したが、すぐに他の店が追随して、最近ではそんなに混んではいない。数多いメニューの中から、今日は鰻丼を頼む。さすがにウナギは半身だが、サラダ、小鉢、煮物、お新香、コーヒーがついて5ドルは割安感がある。
 

●2002年03月25日(月)
3月25日(月)くもり
 必要があってベトナムでポジのディユープができるかどうか調べた。できるとすればフジのプロラボなので、先日「膳」のパンフレット用に撮ったやきとり盛り合わせのポジを持ってプロラボへ行った。
 まずディユープが通じない。ダイレクトプリントと勘違いしている。よく説明したら「コピー」と言われた。まあ確かにコピーみたいなものだが。
 1枚2万ドン。1ロールの現像代4万ドンに比べると、すごく高い気がするが、日本に比べれば格安である。1日かかるというので預けて、翌日受け取りに行く。
 戻って、ライトボックスとレンズを使って見たら、ディユープされたものは薄い。つまり露出オーバーなのだ。肉眼で分かるくらいだから、実際の撮影では2絞りくらい違うだろう。
 前から、ディユープはできるが質はいまいち、と聞いていたが実体が分かった。うるさく注文すればもう少しましになるかもしれないが、基本的にディユープは使えないと思った方が良さそうである。

 日曜日、鼻風邪を引いて調子が悪いのに一日中仕事をする。屋形船のパンフレットと、スケッチ用の市街地図製作で一日つぶれた。パンフレットも地図も完成していないが、たたき台には十分なところまでできたので、今週はそれを元に打ち合わせである。
 
 猫のぎんが1週間以上帰ってこない。今まで最長で3日だったので、今回はどこかでのたれ死んだんじゃあないかと思っている。黒猫は漢方薬になるそうで、誰かにさらわれて売り飛ばされた可能性もある。いずれにしてもいままでなに不自由なく生きてきたので、本望だろう、と思っているが。
 ぎんはいつも大声でドアを開けろと催促したので、ドアの外で猫が鳴くといちいち確かめる。今のところ、空耳と、ちび猫が鳴いているのが半々で、まだぎんは戻らない。
●2002年03月21日(木)

3月21日(木)はれ
 暑い。日中は本当に暑い今日この頃。昨日は特に用事もなかったので、家を一歩も出ずクーラーの部屋に閉じこもっていた。外出を考えるだけでいやになる暑さだ。
 今日は10時から、いよいよ屋形船の撮影なので、暑い中をスケッチ編集部に行き、カメラを借りる。
 10時に桟橋に行ったら、すでに船が来ていた。3度目の正直、今日は撮影できそうである。
 モーターボートを借りて、川の真ん中からサイゴンのビルを背景に屋形船を撮る。川といっても船の行き来が激しい上、風が強いので、モーターボートが揺れる。さらに屋形船も揺れるので、シャッタースピードを速くしないとブレが心配である。だからISO400のフィルムを入れ、光の強い10時の撮影にしたのだ。
 1/2000でF8で撮れるので、これならピントもブレも心配なさそうだ。ルネッサンスホテルを背景にしたカットと、カラベルホテルを背景にしたカットの2つを撮る。
 さらに桟橋から川向こうの看板をバックに引き絵を撮って終了。といってもこれは押さえカットで、本ちゃんは夕方日が沈む頃、逆光で川面が光る時に撮るのだ。ただ夕方の光ではシャッタースピードが遅くなるので、昼間に押さえを撮ったのである。
 昼間のカットがそこそこきれいに撮れたので、気をよくして4時半に再度撮影に向かう。
 今度は引きを先に撮る。夕方は順光になるので、引きもおそらく夕方のカットの方がきれいだろう。それからまたモーターボートに乗って川へでる。
 日がビルの陰に入ったら撮影しようと、日没より少し早めに川に出たが、一番いい撮影ポイントは、日がビルとビルの間に沈む位置で、日が陰るまでにかなり時間がかかりそうだ。
 仕方なくモーターボートの上で揺られながら40分ほど待つ。やっと日が低いビルに隠れたので、撮影開始。1/500でシャッターが切れたので、なんとかブレずに撮れたと思うが、結果は明日にならないと分からない。



●2002年03月19日(火)

3月19日(火)はれ
 このところ日中の気温が高くなってきて、その分疲れるような気がする。そのためか夜はぐっすりで、朝も寝覚めが悪い。今朝も7時半まで寝たが、会社勤めの頃には考えられない贅沢である。
 午前中にスケッチ編集部へ行き、昨日突然あいてしまったスペースに作った広告や記事を入れる。これで全部そろったと思っていたら電話が鳴り1/12の広告主が急病で国(韓国)に帰るので店を閉める。だから広告を載せないで、と連絡が入った。早急に1/12を埋めなければならなくなったのだ。
 小さなコラムでも、と編集者は取材に行く。その間に急遽新広告主が見つかり、4時に写真を撮りに行く。取材したコラムは次回のために取っておくことになる。
 4時に写真を撮って、6時には最初の案を見せなければならない。ふつうのカメラで撮っていては間に合わないので、デジカメで撮ることにして、店の前で簡単な打ち合わせ。店の正面を撮った後で話がまとまり、看板のアップで行くことになった。
 急いで編集部に戻り、急いで3案作ってメールで送り、電話で打ち合わせをして1案にしぼり、再度メールする。最終確認を待っていたあら電話があって、店の全体を入れたレイアウトも見たい、という。どうやら上の人間がわがままをいっているようだ。3案みせた時点で言うなら分かるが、ここまで来て話を逆行させるのはおかしいのでお断りする。そういう細かいことに口を出したいのなら、最初から自分が打ち合わせにでてくるべきなのだ。
 断ったので、作業は7時に終わり、帰宅。ひきうけていたら確実に1時間は遅くなっていただろう。
 
 今日はBSAがとても調子がいい。左のエンジンのバックファイヤーがほとんどなく、エンジンがスムースに回っている。それはいいことなのでが、もしかすると微妙に点火時期がずれて、調子がよくなっているのかもしれない。だとすればしばらくしたらまた調子が悪くなるわけだ。
 もう少し様子を見なければ何ともいえないが、本日の走行はとても快適で気分がいい。
 点火時期の問題ではなく、調子がいいままならいいのだが、きっとそんなことはないのだろうなあ。
●2002年03月18日(月)

3月18日(月)朝だけくもりあとははれ
 10時に屋形船の撮影があるのに、朝どうしても抜けられない打ち合わせがある。仕方なく本当に朝一の8時から打ち合わせのアポを取らせてもらい、終了後スケッチ編集部によってカメラを持ち出す。
 スケッチのカメラではないので、特に断る必要もなく使えるのだ。
 カメラを担ぎ3脚をBMWのタンデムシートに縛り付けて桟橋へ向かう。ところが10時をすぎても担当者は来ないし船も見えない。
 電話をする。
 ごめん、今日の出航は明日に延期されたんだ。と言われる。でもこのおじさんは気さくでいい人なので怒れない。じゃあ明日また、と電話を切って編集部へ戻る。
 実は今日は月のうち一番忙しい日、何せ入稿間近なのだ。だから撮影延期でほっとした面もあったわけだ。すぐにたくさんの作業が待っていた。校正をして間違いを直しつつ、スキャンが上がってきた写真の入れ替え作業を監督しつつ、終わっていない広告を作りつつ、特集記事のページの最終仕上げをする。
 そんな感じで午後一杯作業をして、そろそろ先が見えてきた時に、なんと1/8スペースが余っていることが発覚。実際は1/8の広告を1/4として台割りを作っていたのが原因だ。今更新規の広告は取れないので、なにかで埋めなければならない。
 そこで、在越日本人の楽しみ、というテニスや空手の同好会を紹介するページを1/8延長してサイゴンホッパーズを付け足すことに決定。今更文章を書くと、ベトナム語訳をして検閲に出すのが大変なので、昔デジカメで撮った写真だけで構成することにした。こうしてホッパーズも日本人の楽しみの仲間入りとなったのである。

 そんな忙しい最中に、屋形船の担当者から電話があり、結局木曜日に変更になった。明日もまだ忙しいので、延期はかなりうれしい。
 
●2002年03月15日(金)

3月15日(金)くもりのちはれ
 今日の昼はワカメが韓国料理を食べたい、といいだし、アキエが集金に行くというので集金先に近いハンイルに行くことになった。
 ワカメというのはスケッチの編集長、アキエは営業部長である。肩書きに長がついているが手下はいない。
 そこにWEB担当の香織嬢が加わり、みんなでビビンバと石焼きビビンバを食べる。ハンイルはスケッチに広告を載せているお客さんだが、営業ランチじゃあなくても食べに来たい店だ。値段はちょっと高めだが、店はきれいだし、飯はうまい。
 頼んでもいないのにチヂミが出てきた。サービスで出してくれたのだ。イカや野菜がたっぷり入ってとろっと柔らかいチヂミで、サイゴン一の味かもしれない。更に値段も割引してくれた。すごく得をした気分になる。
 スケッチの広告主には韓国人が結構いる。レストランばかりではないが、特にレストランは韓国人以外の客は日本人だろう。ベトナム人は食に保守的だし、経済的な理由もあってなかなか他の国の食事をしない。欧米人は日本食は食べても韓国料理屋ではお目にかからない。中国人は中華しか食わない。
 こう考えると日本人は本当にいろんなものを食べる。食材的には中国人にかなわないかもしれないが、料理のスタイルでは世界一だろう。東京には探せばきっと「世界185の国と地域」みたいなオリンピック規模の数の料理屋があるに違いない。
 そういえば先日写真を撮りに行った地中海料理屋も客の多くは日本人だと言っていた。アジア系の味ばかりではなく他の所にも日本人の進出は顕著なのである。

 
 
 
●2002年03月14日(木)

3月14日(木)はれ
 昨日の夜はクマプー邸で、秋山君の就職祝いという名目で飲む。就職祝いとは名ばかりで、みんなで秋山君を問いつめる。
 彼は日本で一流の大会社を辞めて1年くらい前にベトナムに来た、クマプーの高校の同級生である。ベトナムで英語を勉強しながら仕事を探していた。1年の間にはいくつかいい話もあったようだが、一向に仕事を決めないので、何か彼なりの考えがあると思っていたのだ。
 今回就職した先が丸紅と聞いて疑問を持ったので問いつめてみた。丸紅に現地採用で入るというのは、ベトナムにいる限り駒として使われるということだろう。いくら経験を積んでもトップにはなれない。トップには日本から入れ替わり立ち替わりいろんな人がやってきて、そのたびにその人に合わせて仕事をしていくわけだ。
 そんなんだったら日本で仕事してても同じ、と思うのだ。現地採用なら金のためと割り切って、なるべく時間が自由になる職を選ぶか、小さなところで思う存分暴れるかだ。
 クマプーやのぐちゃんは、丸紅の中で、日本人とベトナム人の間に入って苦労することの大変さを強調していた。長くいるといろんな軋轢の中に立たされるようになるので、その時にどうするのかが難しい。日本人の味方をすればベトナム人から距離を置かれ、ベトナム人の味方をすれば下手をしてら首になる。この辺をどう渡り歩いていくのか、じっくり見物させてもらおうという感じだ。
 でもとにかく本人が決めた仕事なので、言いたいことを言った後は、おめでとう!と乾杯した。
 その後すいた道をBSAで疾走する。ギアを4速に入れて走ると、このバイクの魅力が体験できる。渋滞路を2速で走らせているだけじゃあもったいないバイクなのだが、いかんせんサイゴンの交通事情では仕方がないのだ。
 とろとろ走ると時々左のエンジンが死んでバックファイアーになる。修理前は右のエンジンだったのだが、修理後は左になった。まだ完全には直っていないのかと思うが、ガンガン走ると、エンジンは絶好調で回る。もしかするととろとろ走ってはいけないバイクなのかもしれない。

●2002年03月12日(火)
3月12日(火)はれ
 午前中炎天下でモデル撮影。クライアントの要望でモデルの衣装は日本の某ファミレスのウエイトレスのものに似せて作った。
 長いこと日本のファミレスに行っていないので、新しいファミレスの名前を言われても判らない。打合せで説明されたが、いまいちしっかり把握できなかった。そんな時クライアントがインターネットでそのファミレスの制服のイラストを見つけて送ってくれたので、それに似せて作ったのだ。
 その衣装をモデルに着せて野外で撮影をした。8時から11時近くまでかかって撮影終了。
 午後からは自らフォトグラファーになって、料理2品、かばん、装飾品2カット、店の外観と商品3カットと忙しく写真を撮った。一旦スケッチ編集部に戻り暗くなってからカラオケラウンジへ行く。
 ここは以前写真を撮ったのだが、もう一度と言われている。オーナーが台湾人なので、コミュニケーションに若干難がある。もう一度写真を撮っても、同じアングルでなら同じ写真しか撮れない。暗いと言うことらしいが照明器具がないので暗いと言われたらプロを頼んで照明をしっかり当てて撮って下さいとしか言えないのだ。
 説明のために前にとった写真を持っていく。そうしたら写真くらいになればOKとなった。レイアウト確認用のプリントアウトを見て、暗いと思っていたらしい。
 それから夜の第2弾、某レストランの外観を撮りに行く。ところが店の前につってあるロゴ看板に照明が当たっていない。聞けば照明はないそうで、これでは写真にならない。
 こういう時は暗くてもなんとか写るデジカメに頼るしかない。デジカメを3脚に立てて写真を撮った。
 続いてナイトクラブへ。客席よりおしゃれなカウンターの写真がいいということになったが、カウンターが暗い。蛍光灯をつけると明るくなるが、雰囲気はぶち壊しだ。
 一応蛍光灯つきとなしの2種類を撮り、フィルムがまだあるので、客席も押さえる。それでもまだ1ロール撮り終わらないが、急いでいるので明日朝一で現像するように指示をして家に帰った。
●2002年03月11日(月)

3月11日(月)はれ
 土曜日スケッチ編集部に行こうとしたら電話がかかってきて、今日は1日中停電だという。それでは行っても仕事にならないし、そもそも暑くて何もできないので、お休みにする。
 暇なので本を読んで過ごした。大好きな作家の一人、スチュアート・ウッズの「ニューヨークデッド」を読了。普通の作家なら主人公の弁護士を主役に、シリーズを書くと思われるほど魅力的な人物設定だが、ウッズは今のところ一作ずつ登場キャラクターを変えている。そればかりか話も少しずつ変わっていて、幅の広さを伺わせる。
 もう一冊、「サンタフェの裏切り」がまだ読んでない本のコーナーにある。何気なく書評を見ていたら、あれ?これ読んだぞ。日本語の本が手に入りにくい状況でだぶって買ってしまうのは、かなり痛手だ。
 でもいいや、ともう一度読む。再読してもしっかり面白いのがすごいところだ。
 日曜日も何もせずに過ごし、週末は終わった。今日は朝から打合せ。明日の撮影の打合せで、小道具を決め込む。撮影は久々にディレクター業のみ、つまり写真はプロが来て6x7で撮るのである。その他モデルやメイクも来る。明日は朝から忙しいのだ。
 打合せが終わって家で少し仕事をしたら、スケッチから呼び出し。先週いっぱい、営業と編集がハノイに行っていたので、その間に遅れた仕事がたまっているのか、と急いで編集部へ行く。
 広告制作の仕事はたまっていなかったが、写真を撮らなければならないところが5-6箇所あるらしい。でもカメラを家に置いてきてしまったので、本日の撮影はなし。明日午後効率良く撮影できるようにアポを取ってもらう。
 それから印刷屋を2件回る。3月号の印刷、特にカットがうまくいかなかったので、今の印刷屋とネゴしつつも、他の選択肢も当たらなければならない。担当が見つけてきた印刷屋に行くが、2軒とも以前に仕事をしたことがある印刷屋だった。
 編集部に戻って小さな仕事を片づけ、本日は終了。明日は朝から忙しそうである。


 
●2002年03月08日(金)

3月8日(金)はれ
 10時半から記事用の撮影が某ブティックであった。先日屋形船を取り損ねたフィルムがまるまるカメラに残っていたので、それで1ロール撮る。それから某所で打ち合わせをしたら昼時になった。
 いまmik adでメニューを作っている「げんこつ亭」というラーメン屋に行く。一人だったのでカウンターに座る。ここのラーメンはなかなかいけると思うのだが、賛否両論あってまずくて食えたもんじゃあない、とまで言う人も何人もいるのだ。
 濃いめのだしとスープが気に入らないのか、手打ち麺が嫌いなのかは分からないが、麺はベトナムでは上位に入ると思うし、スープもしっかり濃くていいと思う。ただ、常習性のある白い粉が多量に含まれているのか、食後から午後いっぱいやたらとのどが渇くのが玉に瑕か。
 というわけで本日はしょうゆラーメンを食べる。自動的にチャーハンかシュウマイか餃子がついてくるので、餃子を頼む。これで6万8千ドンだ。
 午後は編集部に戻り細々とした仕事を片づける。一段落してお茶でも飲むかと思っていたら、旅行部門に最近現地採用で入った日本人の女の子がやってきて、カメラを貸してくれという。
 どんなカメラかと思ったら、プロビア100を出して、これで某ホテルのロビーと部屋と外観を撮るように先輩から言われた、という。編集部にはデジカメはあってもカメラはない。あるのは個人のものだが、今F3はハノイ出張に同行しているので、今日ブティックを撮ったFがあるのみだ。
 露出もピントもマニュアルのカメラが使えそうには見えないが、一応聞いてみる。やはり無理なようだ。F3は露出優先のオート機構があるが、知識がないと使えないし、100でロビーや部屋を取るには三脚もいるだろう。
 どうも日本からフィルムが送られてきて、これで撮って送り返せと言われたようで、彼女に頼んだ先輩もどんなに難しいかよく分かっていないようだ。
 仕方がないのでFと24mm、50mm、セコニック、三脚をもって、BSA
に彼女を乗せホテルへ向かう。1ロール36枚で3カットなので、露出を5段階替えてがんがん撮る。ロビーも部屋も2アングルと大サービスである。
 外観はもろに逆光で、太陽がホテルのちょうど後ろにあって画かくに入るので、たぶんまともな写真にはならないだろう、と思いつつ撮る。それじゃああんまりなのでホテル全景は入らないが太陽も入らない位置まで進み更に取る。
 フィルムは現像せずに日本に送るようなのでどうなったか確認できないが、どうしてもだめなら午前中、順光の時にまた撮るしかないだろう。

●2002年03月07日(木)

3月7日(木)はれ
 昨晩遅く誰かが家の呼び鈴を鳴らす。外に出てみたらBSAの修理を終えた修理屋がバイクを持ってきてくれたのだった。修理が終わったら電話をくれることになっていたのだが、連絡もせず持ってくるなんてさすがはベトナム人である。
 エンジンはしっかりかかるし、ライトも明るく煌々とつくが、修理費は90万ドンと結構高い。なんでもICを交換したとか。ICなど本来はついていないバイクなので、それは点火系のCDIのこととも思えるが、それにしては安い気がする。
 だがCDIは、今回購入時に点火を安定させるためにフライホイールから入れ替えたので、壊れるには早すぎるのだ。たぶん中古の間に合わせ部品を使ったのだろう。購入時は作動確認後の現状渡という約束だったので、仕方がないが、次に早く壊れたら文句が言えるわけである。

 昼前にDTで出かける。バイク屋に寄って注文しておいた修理済み部品を取り付けてもらうのだ。メーターワイヤーとオイルポンプカバーだが、日本だったら新品を買わなければならない。ベトナムで器用に直してくれるのは、新品が手に入らないと言う事情もあるのだ。
 取り付けてもらいつつ、バイク屋のおやじと話す。おやじは自分では修理せずぶらぶらして、客と話すのが仕事のようだ。
 狭い修理スペースに大型バイクがびっしり並んでいるので、商売繁盛だろうというと、理由はこいつだ、と韓国製のバイクを指さした。韓国製や台湾製の一見大型だが実は125cc程度のアメリカンが、やたらと壊れ、毎週持ち込まれるらしい。やってられない、という感じだ。
 やがてDTの修理が終わり6万ドンを払って、スケッチ編集部へ。
 昼食後、別件打ち合わせを終え、膳へパンフレットの打ち合わせに行く。2回目のレイアウトなので、話は簡単に終わる。
 それから編集部に戻ったらクーラーの調子が悪くサウナ状態。月末に引っ越すことが決まっているのでクーラーはあと半月持ってくれればいいのだが、こういうときに限ってものが壊れるのだ。しばらくしたら復活したが、明日もだめなら修理しなければなるまい。
●2002年03月06日(水)

3月6日(水)はれ
 今日はなんだかいろいろうまくいかないけど、それなりに楽しいという変な一日だった。
 まずはカメラ。やはりFG-20を買おうとカメラ屋に行ったらすでに売れてしまっていた。FMなども売れていて、多分業者がごっそり買っていったのではないか、という感じだ。F3は残っていたが、現金を持っていないし、F3になるとぐっと高くなるので、再考が必要だ。
 他の店で買う気はないが、何件か覗いてみる。がFGはない。と言うかニコンはプラスチック製のF60とかF80が主流である。あんなに大きいのを買う気はない。となるとチョイスはFM、FM2となってしまうのだ。 
 EMを4-5台置いてある店がある。ボディのみで85ドルとなかなかいい値段なので、ちょっと見せてもらう。で、気付いたがEMって露出がオートしかないのである。これでは使い物にならない。
 ここに至ってようやく悟ったが、FG-20は値段といい大きさといい仕様といい、まさにピッタリのカメラだったのである。これ以外ならF3だが、そうなるとさらに200ドル近く奮発しなければならない。こうなれば気長にFG-20を探すしかあるまい。とりあえずはFで間に合うのだから。
 買いそこねて損したような、買えなくて節約したような複雑な気分で夕方約束していたパンフレット用の写真撮影に向かう。夕日にきらめく川面に浮かぶ屋形船を撮るので桟橋に行き、カメラをセットアップ。波に揺れる船を波に揺れる小舟の上から撮るのだが、夕方なので、シャッタースピードが速められないという悪条件下の撮影だ。
 桟橋に屋形船が着き、ISO400(ベトナムで買える一番高感度のフィルム)をニコンに入れ、屋形船のオーナーを待つ。ところが屋形船は桟橋を離れ、代わりにやってきたのはサイゴンツーリストの船。そこに某ホテルのロゴの入ったポロシャツを着た兄ちゃんたちが、テーブルや料理を運び込む。
 屋形船はその船の向こうに接岸しているので、写真を撮っても屋形船のバックはサイゴンツーリストのロゴ入り船になってしまう。
 やって来たオーナーもそれを見て即座に中止と決定。次回の打合せをする。
 屋形船なので、夕方または夜の写真がいいが、撮影は難しいので、昼間45
度の光で押さえ、一応夕方も撮る。夕方のが使えれば使うが、ブレているようなら昼間のを使う。夕方も川面に光が反射するのは5時ごろなので、その時間から撮影開始にする。などをビールをご馳走になりながら打合せ。ほろ酔いで帰宅したのであった。あーあ。

●2002年03月05日(火)

3月5日(火)はれ
 朝、電話を一本入れて、デジカメで写真を撮り、メールで送ると今日の予定は終了。後は何もすることがない。
 ゲームをしたり、本を読んだり、やりかけの仕事をしたりするがどれも集中できない。何とか午前中をうっちゃり、午後は久しぶりにDTを動かすことにした。
 スピードメーターケーブルが切れているので、その修理をかねて修理屋に行く。ついでにエアクリーナーを掃除して、バッテリーに液を入れる。チェーンカバーのねじを止める部分がちぎれてしまっているので、金属片を加工して取り付けてもらう。さらにオイル制御装置のカバーに入ったひびも直してもらう。
 ケーブルとひびは明日以降になるが、後はその場で修理と整備が終わった。金は明日でいいというので、そのまま家に帰る。途中でチェーンがあたっているような音がしたので、ゆっくり走って帰り、よく見ると、どうもチェーンカバーの付き方が違う気がする。もう少し隙間がないとチェーンがあたるのだ。
 一応所定の場所らしき所にねじを入れたのだが、何かが違っているようだ。誰かのDTを見てどう付いているか確認する必要がありそうだ。次回のジャングル域までに確認できなければ、チェーンカバーなどなくても走行に差し障りはないので、取り外してしまえばいい。

 暇なので、ネットでニコンのカメラについて検索する。
 FM3はシャッターが電池とマニュアルの両方でおりるようになっている優れもので、TTL測光にも対応している。日本の中古品が7万円以上しているのに、350ドルはかなり安いので、買ってもいいかなと思うが、シャッターはマニュアルだけあればいいと思うし、当面ストロボを使うつもりはないので宝の持ち腐れだ。
 それならニコン史上金属ボディで最軽量かつ最低価格というFG-20の方がシンプルでおもしろそうだ。ボディもFMよりさらに一回り小さい。たぶんEMと同じサイズだろう。日本では中古で3万円前後しているのが、120ドルというのもなかなか魅力的。
 とはいえ、いまカメラボディがどうしても必要というわけではないのが迷いの種だが、年頭に今年はものを買う!と宣言したのでこの際買っちゃおうか、とも思うのである。一応F3の値段を調べてみよう、などと、今回はやけに優柔不断になっている。
●2002年03月04日(月)

3月4日(月)はれ
 土曜日、スケッチ編集部に寄ってから修理が終わっているカメラの受け渡しに向かおうと家を出る。早めに出たので、ついでにバイク屋に寄って、このところ始動性が悪くなったBSAを直そうと算段した。
 だがなんと、BSAは家を出て500mほどであえなくダウン。エンジンが止まってしまった。たぶん点火時期に問題があるのだろう、マフラーから黒い排気が出ていたので、プラグを掃除すれば家まで戻れるだろうとすぐそばにあったバイク屋に行き、プラグの掃除を頼んだ。
 案の定プラグは真っ黒。2本のプラグを磨いて点火を見たバイク屋の兄ちゃんは、そのうちの一本が気に入らないらしく、火をつけて燃やしている。
 通常そのくらいやれば復活するのだが、BSAは不動のままだ。今度はキャブを掃除して再キック。兄ちゃんたちがいつもいじっているカブとは違って、キックも重いので、3人がかりで交代交代キックをする。
 結局エンジンは復活しない。
 直らないから金はいらない、と兄ちゃんは言うが、3人が汗まみれでキックした姿を目の当たりにすればそうもいかない。2万ドンでどうだ、といったらそれでいい、というので2万ドン払う。
 携帯でBSAを売ってくれた日本人バイク輸出業者、通称バイク屋・またの名をランブレッタ屋に電話をする。幸い家にいるという。1時間くらいで専門バイク屋のメカニックをつれて家にくるというので、重いBSAを押して炎天下、家まで戻った。
 ランブレッタ屋にBSAを預けて、BMWに乗り換え街に出る。まずはカメラのお手入れ用品、ブロアーとレンズ拭き布を求めて、24mmに135mmまで買ったカメラ屋に行く。ブロアーはごついのがあったが、レンズ拭きはない。使いかけでよければ、と小さな布を出してくれ、ブロアーも含めてサービスだという。2本のレンズがだいぶ効いているようだ。
 それから修理屋へ。F3の巻き上げレバーは完治したが、EOSは直らないという。レンズを落としただろう、と指摘される。レンズをはずせばシャッターが切れるので、そのまま引き取る。当然EOSは無料だ。

 今日EOSの持ち主が編集部に来たのでその旨伝えると、レンズを買うかもしれないので見に行きたいという。早速いつもの中古屋に行って物色する。
 元々28-70のズームが付いていたので、同じようなのを探したら純正の28-70/F4とタムロンの28-70/F2というズームにしては明るいレンズがあった。どちらも装着してみる。シャッターの感覚が以前と違うので、シャッターに問題があるかもしれないとオーナーは言うが、とりあえず作動する。
 2本のレンズ、どちらも120ドル。明るさより軽さでキャノンのレンズを選び交渉開始。経験上100ドル、うまくいけば80ドルくらいではないか、と日本語でアドバイスするが、EOSのレンズは需要が多いのかあまり下がらない。そういえば今まで買った2本はマニュアルフォーカスという、いつ売れるか分からないようなヤツだったからなあ。
 ついでにFM3Aを見せてもらい、FG-20と比べる。FMは初代からボディのデザインが変わらず、F3に近いサイズでかなりいい。それでもFGに比べると大きくて重い。買うならどちらがいいのだろう。FMブラックボディも含めて悩む。2台目なので機動性優先でFGか、と思うが結論は出ない。また今度、にしたが、なんだか近日中に買いそうな気がする。中古品なのでいつまでもあるわけではないのも買っちゃおうかと思わせるゆえんである。
 EOSのレンズは結局110ドル、バッテリー付きで交渉成立。こうしてEOSはよみがえったのだ。それにしてもこれでレンズを3本買ったので、このカメラ屋はこれからも融通を効かせてくれるに違いない。
 

●2002年03月01日(金)
3月1日(金)はれ
 レンズを衝動買いしてしまった。いや純粋には衝動買いじゃあないのだが、でも勢いで買ってしまったのだ。
 実は4月末に、中部ホイアン沖のチャム島からホイアンまで20kmほどの海峡を泳ぐ計画がある。泳ぐのは日本から来る水泳の達人たちだが、サイゴンカヌークラブがその伴走をすることになりそうだ。
 最初はカヌーで参加することも考えたが、20kmも沈せずに乗り切る自信がない。そうするとカメラは持っていけないので、スケッチの取材にならないのである。そこで取材に徹することにし、船からの写真撮影および無線連絡基地として参加することになった。
 しかし船から泳ぐ人や、カヌーを撮るとなるとどうしても望遠レンズが必要になる。安くていいのがあれば買ってもいいかな、とは思ったが、普段は望遠レンズって意外と使わないのだ。だから買っても水泳を撮ったきりしまい込まれるかもしれない。
 と思いつつ、街に出たついでにカメラ屋をのぞく。
 一件目には200mmの中古があった。150ドル。105mm、60ドルというのもあるが、こいつはVivitar製。どんなにぼろくてもニコン製がいいのはペンタックスと比べて証明済みだから、こいつはだめだ。
 200mmを値切ればたぶん120ドルくらいにはなるだろう。程度は中の上といったところか。
 カメラ屋が並んでいるので、どんどん見ていく。そのうちに以前24mmを買った店に来た。ここに105mmと135mm、80ム200のズームがある。105は280ドルとちょっと手が出ないが、残りの二つはどちらも100ドルだという。80−200は一見便利そうだが、F4.5とかなり暗いうえにでかくて重い。
 135はEシリーズというニコンの廉価シリーズだが、腐ってもニコン、写りはいい。なぜ安いかというと、小さくて軽く安い値段設定のカメラEMやFGに合わせて、プラスチック部品を多用して安く、軽く作られているのだ。
 程度はかなりいいし、F2.8と望遠にしては明るい。その上軽くてコンパクト。店にあったFMを借りて装着し覗いてみると大通りの向こうを走るバイクが画面に大きく映る。これなら船から泳いでいる人やカヌーが撮れそうだ。
 50ドルから値段交渉をはじめたが、80から下がらない。でも80でUVフィルターを付けるというので手を打った。
  その店の中古品はどれも割と程度がいい。ボディもFM220ドル、FG120ドルと、ついふらふらと買ってしまいそうな値段。FMはコンパクトで持ちやすいし、FGはコンパクトな上に軽い。その上兄ちゃんはFM3Aのほとんど新品が350ドルだという。FM3Aって、現行品じゃあないのか?今度はボディを衝動買いしそうだ。
 

 

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