●2002年07月03日(水)
7月3日その1(水)はれ午後くもり
ディーゼル機関車に引かれる2両編成の客車は、ベトナム人の観光客でいっぱいだ。席が足りずプラスチックの椅子を持ち込んでいる。団体客らしく、トラメガを持ったオヤジが大音響でなにやらしゃべるのでうるさいが、それ以上に頻繁になる汽笛がうるさいので、オヤジのトラメガも余り役に立たない。
20分ほど走ると終点。30分停車してまたダラットへ戻る。客はみんな近くの寺を見に行く。寺に興味はないが、他になにもない小さな街道沿いの街なので、とりあえず寺へ行く。
寺はごてごてと変に飾られた仏教寺院で、庭にはビールやワインの瓶でモザイクされた大きな龍がのたうっている。中に入ってもしょうがないのでさっさと引き上げて、写真を撮っていたら、駅の脇に鍛冶屋を発見。鞴で炭をおこして鉄片を真っ赤に焼きくい打ち機みたいな機械でたたいて伸ばし、それを更に手でたたいて鎌のような曲線モノに仕上げている。鉄床は古い砲弾だ。こっちの方が寺よりずっと面白い。
汽車は同じ線路をダラットへ戻った。駅を出てStop & Goというカフェに向かう。Stop & GoはDuy
Vietという詩人が自宅をカフェにしているところで、4匹の犬と2匹の猫に迎えられるが、家には誰もいないようだ。
帰ろうとしたら2階の窓が開いて、オヤジが顔を出した。Duy Viet本人だ。すぐにリビングルーム兼カフェに招き入れられて、コーヒーを飲む。彼は英語が上手なので話が弾む。そのうち奥からワインを出してきた。将来ダラットに住みたいと言ったら、家の隣の土地に住んでいい、などとうれしいことを言う。もっともそこは一段低くなっていて、隣の家にも隣接しているので、あまりぱっとしない。
いろいろ話して帰ろうとしたら、土産だと行って縦長の厚紙に墨でさらっと書いたカリグラフィーをくれた。その上コーヒー代はいらないと言う。結局カフェなのか家なのか分からないまま帰路に就いた。
ガイドに、バイク代とガイド代計27万ドンを払い、ホテルまで送ってもらう。途中で薬局によって頭痛薬を買う。朝から少し頭が痛かったのだが、夕方になっても収まらないのだ。普段薬は飲まないのだが、このままでは行動が制限されるので、飲むことにした。
ホテルに帰って熱い風呂に入りたっぷりと汗をかいて1時間ほど寝る。それからホテルに隣接するレストランに行ってラザニアを食べる。とてもビールを飲む状況ではないので、ミネラルウォーターだ。その水で薬を飲んでホテルに戻りさっさと寝た。
7月3日その2(水)はれ午後くもりのちあめ
朝起きたら頭痛は収まっていて、調子は万全。飯をくってホテルのグループが管理しているビラを見に行く。
ビラは全部で13あり、みんな1915年頃に立てられた。中の2軒だけがリノベーションされていて、一軒はダラットで仕事をしている外国人が借り、もう一軒はホテルのGMが住んでいる。後は荒れ放題だが、もうすぐリノベーションをして、貸別荘やホテルにする計画らしい。とはいえまったくなにも始まっていないので、まだ1〜2年はかかりそうだ。瀟洒なビラが客に開放されず、GMだけが美味しい思いをしているわけだ。
ホテルに帰ってチェックアウト。クレージーハウスと呼ばれるホテルに移る。ここは自称建築家のおばちゃんが趣味で作ったホテルで、外観も中もかなり変わっている。バスタブ付きの部屋(39ドル)を予約しておいたが、その部屋は塔状の建築物の天辺で、天井にはガラスがはめ込まれていてかなり明るい。サンルーム状態なのでサイゴンだったら暑くてたまらないだろうが、ダラットでは快適である。
そんな変わった建物なので、観光名所になっていて、ベトナム人がぞろぞろやってきては写真を撮っていく。そのため全ての部屋はドアが開かれていて、中を見られるようになっている。せまい曲がりくねった階段や通路で部屋が結ばれているので、客のいる部屋のエリアには入れないように鎖が渡されるが、外ではしゃぐベトナム人の声は否応なく聞こえてくる。
チェックインするとすぐに人がやってきて、お湯の入ったポットを置いていった。そして明日の朝食のオーダーを今しろという。そうすれば時間がかからないと言うのだが、なにを食べたいのか今決めろってのも、かなり違和感がある。そのうえ1ドルまでは部屋代にインクルーディングだが、越えた分は現金精算。だったら最初からエクスクルーディングにして1ドル部屋代を安くすればいいと思うのだが。建物だけでなく運営もかなり変わっている。
オーダーを取りに来た兄ちゃんに、ラックへ行く車はないか、ときいてみる。車は二人からのツアー用で、しかもラックからバンメトートを通ってニャチャンへ行く2泊3日のモノしかない。バイクではどうかと聞いたら、ヤツが自分で運転していくなら50ドルでいいという。
昨日のガイドの兄ちゃんは車80ドルと言っていたので、バイクが50では高すぎる、といったら40になった。とりあえず保留して、バイクを借りて街へ出る。レンタルバイクは1日7ドルだが、すでに午後1時過ぎだったので交渉して半日3.50ドルで借りる。
昼飯後、安宿街とおぼしきところを流す。ホテルはたくさんあるのだが、ツアーデスクを置いているところがない。やっと見つけたところで車50ドルというので、それで行くことにした。そこはバイクなら30だというが、後ろで山道を6時間、しかもいつ雨になるかわからないので、最初から車のつもりだったのである。
その後バイクで街を走って写真を撮る。湖の裏側を走っていたら、雨雲が広がってきて気温も下がってきたのでいったんホテルに引き上げて、今これを書いている。部屋に電話がないのでいつになったらアップロードできるか分からないが、とにかく書いてしまおう。