やりたいことは決まっていた

JCB INTERNATIONAL CO.,LTD. BANGKOK OFFICE
MANAGER & REPRESENTATIVE

波多野 俊一

 

 

 旅好きの波多野氏は学生時代、生粋のバックパッカーとしてアメリカ、中近東、アジアを歩き回っていた。そんな彼の夢は海外勤務。できるなら日本以外の国で働きたいと思い、卒業時にもそうした機会の多そうな会社を選んだ。それがカード会社のJCBだった。

「旅先でアメックスという会社の存在を知り、それでカード会社への就職を考えました。簡単に言い表すと、旅行会社+銀行=クレジットカード会社という感じで、この柔軟性が選択の理由です」

 外資系の大手を選ばずあえてJCBにしたのは、これから自分と一緒に大きくなっていくような活力のある若い会社を望んだためだ。
 しかし、海外支店の多い会社に入っても、そう簡単に海外に行けるはずもない。社内には序列があるし、経験も必要だ。だが彼は入社からわずか2年で営業部から国際営業部に転属となり、その4カ月後にはタイ支店への赴任を命ぜられている。

「運がよかった、というのが正直なところですね。今と違い、数年前のタイは赴任地としては人気がなかったんです。それで、若いけれど僕が行くことになった。今では考えられない話です」

 タイは学生時代に2度ほど旅したことがあり、彼も気に入っている国だったので、問題は少しもなかった。しかし、以前のようなTシャツに半ズボンという貧乏旅行者スタイルではなく、今度はスーツにネクタイといった完璧なビジネスマン・スタイルでの赴任である。
 たった2年でこの変貌ぶりはすさまじいが、それだけに気持ちもすっかり入れ替えなければならない。

 そんな彼の武器は、学生時代に磨いた英語の力。海外勤務の基本はあくまでも英語力だと彼は力説する。

「どこの国でもビジネス・エグゼクティブは英語を話します。現地語を学ぶのも大切ですが、それほど簡単に身につくものではない。ですから最後はやはり英語力ですね。あとは常識の違いをどう受け止めるか。よいと思って感動するか、拒否してしまうか。それですべてが決まると思いますよ」

 刺激の多い生活を求めて海外に出たからには苦労は当然だと思っている。だから疲れも感じないし、ストレスもない。

「やりたいことは決まっていたし、そのための強い意志も持っていた。いま、それが実現している」

 大切なのは目標を持って行動すること。それが成功への近道だと、波多野氏の足跡は語っている。

 

 

プロフィール
SHUNICHI HATANO

 1966年、愛知県岡崎市出身。
 早稲田大学教育学部英語英文学科卒。
 1990年、JCBに入社し、本社の加盟店営業課で2年4カ月勤務の後、1992年4月から国際営業部に配属され、同年8月からバンコク支店に赴任。
 同支店ではタイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジアなど、インドシナ全区のカード業務を担当。
 現在は日本の事務所で勤務。趣味は格闘技。

 

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